アーユルヴェーダ情報局「生活を変える」

<生活を変える>

 

・「アシュタンガ・フリダヤ」第7章50節

 悪い影響を消すのにも、良い影響を増やすのにも、長い時間がかかる。

 一度手に入れた良い状態は、二度と手放すことのないように、

 安定を保たねばならない。

 

アーユルヴェーダを生活に取り入れて初めて、

その効果を身をもって知ることができます。

しかし、その前に考えるべきことがたくさんあります。

例えば、生活の中のさまざまな性質を吟味していくと、

ドーシャの影響をはっきり区別できない場合も出てきます。

そうなると、どのドーシャを減少するべきかわからなくなり、

最後には、すべてのドーシャを減少しなければならないと

極論的に考えるようになってしまいます。

では、何からスタートすれば良いのでしょうか?

まず、自信をもって自分を信じることです。

あなたはすでに、性質を感じ、

性質によって考える方法を身につけているのです。

時には、健康を害する習慣が、

内なる知恵を曇らせてしまうことはあるかもしれません。

しかしながら、自分の心と体のことは良く理解しているはずです。

 

健康を維持する第一歩は、

食べたものをしっかり消化することから始まります。

強い消化力はアーマを防ぎ、健康的な組織を作って、

十分なオージャスを発生させます。

オージャスが、節度のない生活習慣で枯渇するようなことがなければ、

肉体的にも精神的にも強い免疫性を発揮します。

この免疫性は、毎日のように影響を受けている

ドーシャのバランスを早く回復させます。

また、心と体で体験するさまざまな出来事にも、

注意を向ける必要があります。

ヴァータ、ピッタ、カパにプラスに働くのか、

それともマイナスに働くのか、良く見極めてください。

そうすれば、日常生活で出会う様々な性質の物事に、

どう対処するべきかわかってきます。

それから、自分の生活のなかに取り入れたい性質の選択を始めます。

どういうわけでその性質を渇望するのか、すなわち内なる知恵が、

ドーシャのバランスをとるため、または心と体の要求に応えるために

望んでいるのか、それとも「同じ性質のものは、その質を強めあう」

という原則どおり、過剰なドーシャが望んでいるのかを、

見極めることは出来ると思います。

日常の心が様々な方法で混乱させようとしていますが、

それに惑わされることなく、自分の意識を研ぎ澄ましましょう。

 

<自分の査定の再検討>

 

自分の周囲や内面のドーシャを理解できるようになるにしたがって、

自分のドーシャヘの理解もどんどん深まっていくものです。

そこで、生活のなかのドーシャのパターンを知るためには、

自分の査定を再検討しなければなりません。

生活にかすかでも影を落とすような、深い思いはありませんか?

このような思いは個人的なもので、誰にも知られることはないかもしれません。

しかしそのまま放置しておくと、徐々に健康へ悪い影響を

及ぼすようにならないとも限りません。

そのような感情は、はっきり意識できるようになるまでじっと見守り、

自分自身に優しく接していってください。

生活のどの部分を変えたいと思っているのか、

自分の査定の要約を参考にして決めましょう。

現在の食事が、ドーシャを減らすための食事になっているかどうか、

確認してください。

もし現在、何か慢性疾患があったり、

ドーシャのバランスが乱れている場合は、

過剰のドーシャを増やしている要素を取りのぞくが、

それとも少なくする手段を講じる必要があります。

変えられないと思っている面でも、

何かと工夫して変えなければなりません。

増加したドーシャを減らす生活習慣に従ってください。

あなたの主ドーシャと過剰ドーシャが同じでない場合は、

主ドーシャに影響を及ぼさないように気をつけましょう。

ドーシャの均衡が保たれている場合は、

主ドーシャを減らす食事と生活習慣に従ってください。

そうすることで、ドーシャのバランスがさらに良くなり、

慢性疾患や病気を防ぎ、活力を増して、老化を遅らせます。

生活習慣をさらに改善するために、消化、食事、仕事、

余暇のすごし方、運動、静寂のとき、朝の習慣、

そして家庭や職場における責任等の点を再検討してください。

やめることより、始めることを考えてみましょう。

そして、新しく始めようとすることだけに意識を集中させれば、

古い習慣のことはだんだん忘れてしまいます。

効果をあげるために、できるだけ時間をかけて自分を変えましょう。

あなたが変化するにつれ、周囲のものすべても、

新しいあなたにあわせて変っていくということを忘れないように。

もし大きく変わりたいと望むなら、

まずその決意をはっきりと打ち出ししてください。

そして、その大きな目標のための、最初の小さな実行項目を

2~3個、書き出しましょう。

リスト全体の中から、小さな項目を2、3選んで、

変化のコースをスタートさせます。

このような方法で、目的にそった項目を次々に選んで実行していくと、

最後には、今あなたが目指している

生き方と考え方ができるようになります。

ただ習慣で反応するのではなく、意識をもって物事を決めるようになり、

ドーシャのナチュラルなバランスが維持されます。

 

<食事療法>

 

体は、毎日の食生活にあってしまっています。

突然食事を変えると、体も心も不安定な状態になります。

しかし時間をかけて変えれば、心と体にも適応する余裕が生まれます。

体重を変えたいときは、焦ってはいけません。

一般的に、カパ減少の食事は体重を減らし、

ヴァータ減少の食事は増やします。

体重が過重になる原因は、アーマ、消化不良、食べものの悪い取り合わせ、

アグ二の低下、または過食(何かを癒したいという精神的欲求を満たすためか、

プラーナの為、体が欲しているとき)など、色々あります。

 

<査定の要約>

 

自分自身のデータを要約し、関係のあるドーシャに注目しましょう。

●自分の体質または主ドーシャは?

●ドーシャのバランスはとれているか?

●主ドーシャ、またはバランスの乱れたドーシャは、

 次の事柄で増加したか、それとも減少したか?

・食事

・仕事の局面

・癒されない心の傷

・家族関係

・余暇の活動

・考え方

・人生の出来事

 

<消化を改善する>

 

●アグ二の邪魔をしている要素を改善しましょう

●自分のドーシャに適した食事を選びましょう

●適切な運動をしましょう

●食事時間は規則正しくして、食べあわせに気をつけましょう

●食事や飲みものの支度をするときは、アグ二を高め、

 消化を助けるハーブやスパイスを使いましょう

●排泄を改善しましょう

 

<季節的な変化>

 

どのような変化であっても、季節の変化を受け入れるよう、

そして、生活を少しずつ変えるよう、努力しましょう。

<ヴァータ、ピッタ、カパと日常のすごし方>

下記三つのドーシャのガイドラインは、正しい食事の他に、

毎日の生活の中で忘れてはいけない大切なポイントを、

体質ごとに示しています。

・ヴァータ

 ●規則正しい生活をしよう

 ●肌に油分を補おう

 ●軽い運動を毎日しよう

 ●睡眠も休養も、じゅうぶんにとろう

 ●いつも暖かくしておこう

 ●感覚を磨こう

・ピッタ

 ●あまり負担を感じない範囲で、志を達成しよう

 ●衝突を避け、相互の関係にプラスになるような意見を述べよう

 ●競いあいにならないような運動を毎日しよう

 ●いつも冷静さを保つ

 ●自分自身を鍛えるような、戸外のスポーツを楽しもう

・カパ

 ●日常に変化をつけよう

 ●心の刺激になるようなことをたくさんしよう

 ●激しい運動を毎日しよう

 ●早く起きて、遅く寝よう

 ●いつも暖かくしておこう

 

※注意:

 通院しているときで、食事や生活を変える場合、

 担当の医師に相談してから行ってください。

 しかし、正しい食事と生活習慣をもてば、

 どんな治療にもプラスになるでしょう。